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2023/04/13

原木栽培の旨味と香りを味わって【ネットワーク東海4月2週号】

「山のアワビともいわれる肉厚のシイタケ。原木ならではの旨味と香りを味わってください」と話すのは桑名市の伊藤慎二さん(34)。市内で唯一の原木シイタケ農家だ。

平成29年に父から栽培を引き継ぎ今年で6年目となる伊藤さん。当初は不安もあったというが、市内唯一の原木シイタケ農家という希少性を強みに年間平均7トンを出荷する。

原木シイタケの生育について「ホダ木と呼ばれる原木に種菌を打ち込み栽培することはよく知られていますが、それだけでシイタケが生えてくるわけではないんですよ」と笑う伊藤さん。シイタケに限らずキノコ類は、一定の刺激を与えないと発生しない。

伊藤さんは1月から3月の3カ月間で、ホダ木2万本の植菌を行い、それを順次水槽に漬けて刺激を与えている。

早生の品種を栽培しているため、植菌してから9カ月ほどで半年間収穫できるが、その間「収穫・刺激」のサイクルを3回繰り返す。

気を付けなければいけないのは湿度の管理だ。シイタケの生育には湿度が欠かせないが、適度に換気して湿度調整をしないと質の高いシイタケができず収穫量も落ちてしまう。就農当初は湿度管理に失敗し、ホダ木の2割以上をダメにしたこともあるという。

現在収穫中のシイタケについて「この冬は気温が低くシイタケがゆっくり成長できました。肉厚で香りも良いものが多いのでぜひ味わってほしい」と話す。

シーズンの収穫を終えたホダ木は、次年の収穫へ向け近隣の山中で休養させる。「2万本全て移動させるのでそれだけで3週間かかります」と笑う伊藤さん。「原木栽培の作業は重労働ですが、風味が良くふっくらとしたシイタケを収穫できる喜びは格別です」と語った。

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