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農業共済新聞

ミカン農家の魅力を発信【ネットワーク東海10月2週号】

2022-10-11

「自分に合った栽培方法で、南伊勢町の果樹園地を維持していきたい」と話すのは、南伊勢町内瀬地区で内瀬柑橘出荷組合アサヒ農園として、うんしゅうみかんや不知火、ハウスみかんなどの柑橘類計250㌃の栽培に取り組む田所(たどころ)一成(かずなり)さん(52)。人口減少と高齢化が進む南伊勢町で果樹園地を維持していくため、地域おこし協力隊を受け入れて移住者への教育や従業員の育成にも力を入れている。
「南伊勢町のミカン畑は段畑になっているため作業効率が悪い」と話す田所さん。リアス式海岸の複雑な地形は日照時間が長く、ミカンの育成に適した温暖な土地ではあるが、機械を入れることができない場所は除草も手作業になり、不便な面もある。面積を拡大することよりも、段畑になっているところを効率よく作業ができるように作業環境を整えていくことが重要だと話す。
収益性を確保するために、高品質で高単価なミカンを栽培することを心がけている田所さん。環境に配慮した有機農法により「みえの安心食材」の認定も受けている。100年の歴史がある「内瀬みかん」としての品質を重視したミカン作りを目標にしており、加工による販売は行わず、様々な品種の柑橘類を栽培している。
なかでも「清見」と「アンコール」を掛け合せたものに晩生の高糖タンゼロ「マーコット」を交配してできた「せとか」は、濃厚な果汁がたっぷり詰まった高級果実で、果皮及びじょうのう膜が薄くて食べやすい事からアサヒ農園で人気の商品となっている。大玉の傷の無い果実は贈答用として志摩市のリゾートホテルや銀座の老舗果物専門店などに出荷されている。

せとかの果皮は非常に薄く色も赤橙色をしている。食味が良く、糖度も13~14度と高い。

田所さんは、果樹農家の育成にも力を入れており「ミカン農家といえば『キツい・汚い・危険』の3Kをイメージする方も多いと思うが、かっこよく稼げると思ってもらえるように励んでいきたいと話す。農業を続けていくためには、余暇の過ごし方も重要だ」という。休日は趣味のバイクで出かけたり、友人や家族と過ごしたりする時間も大切にしている。
今後の目標について、「栽培規模は現状を維持しつつ、作業環境の効率化を進め、高品質なミカンを作り続けていきたい。仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現を目指すことでミカン農家の魅力を発信していきたい」と笑顔で話した。

「若者達が安心して就農できる道筋を立てたい」という田所さん。

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