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農業共済新聞

地域の誇り 守りたい【ネットワーク東海6月4週号】

2022-06-28

島田びわを育てる会・松阪市
「甘い果汁の島田びわ。皆さんぜひ味わって」と話すのは、松阪市嬉野島田町の「島田びわを育てる会」会長・本多敏之さん(69)。同会は1996年に地域おこしの一環として、島田地区のビワ農家で設立され、現在は10人が出荷している。
島田地区のビワ栽培は歴史が長く、1878(明治11)年の県内物産博覧会の出品簿に記述がある。栽培品種は程よい甘さで酸味の少ない「茂木」を中心に、「田中」「大房」。
山吹色の薄皮と甘い果肉で初夏を感じる果物として、市の特産品に指定されている島田びわは、出荷量が平均5千㌔と少なく、一般には出回っていない。販売は完全予約制で、6月初めから2週間ほど設置する直売所で予約順に渡す。以前は予約制をとってなく、午前5時から直売所に並ぶ客でも渡せない状況が続いた。新型コロナウイルスの影響などがあり、2年前に予約制へ切り替えた。
今年産は昨年産に比べ、収穫量は少ないものの甘みと酸味のバランスに優れ、良い出来だという。収穫時期にはメディアに取り上げられ、県外からの注文があるが、会員の高齢化による出荷量減少で、需要に見合う供給ができていない。
「この地区は昔からどの家にもビワの木があり、今でも地域全体ではかなりの収穫量になる」と本多さん。ただ、商品として売るには剪定や袋掛けなど小まめな管理が必要になる。
高齢者の多い島田地区のビワ農家全員が管理を徹底するのは難しいが、本多さんは「島田びわは地域の誇り。今後はみんなで協力して少しずつ出荷量を増やし、多くの人に食べてもらいたい」と話す。

ビワを収穫する本多さん。木60本に1万2000個ほど袋を掛ける

収穫したてのびわ。右下は今年リニューアルした箱

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