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農業共済新聞

手作りのしめ縄で歳神様をお出迎え【ネットワーク東海1月4週号】

2022-01-28

あゆみもちのほか、水稲「コシヒカリ」や「キヌヒカリ」を約100㌃で栽培する森田さん。刈り取りが終了する11月ごろからしめ縄を作っており、年間約1200個を完成させる。

しめ縄作りは会社を退職した12年前、近所の人に教わったことがきっかけ。「両親がわら仕事をしていたということもあり、細かい手作業が昔から好きだった」と話す。日本古来の伝統的な風習であるしめ縄への愛着もあり、今では森田さんにとって欠かせないものになっている。

最初は形を作ることが難しかったというが、今では一つ30分ほどで完成する。しめ縄一つに付き、稲わら10株分を使う。

「しめ縄は、見た目の青さが大事」と森田さん。材料になる稲わらは何よりも乾燥が重要で、刈り取った当日に、稲わらを立てて乾燥機で30時間乾燥させる。その後、はさ掛けをして自然乾燥させ、日光が当たらないよう暗所で保管する。「風通しにも気を配っている」という言葉通り、新しい畳表のような香りが作業場に漂う。

「中にわらを入れて圧縮するため力仕事で大変だが、繁忙期には子供や他県に暮らす孫が手伝いに来てくれる。また、正月に自分が作ったしめ縄を飾ってもらえるのが一番うれしい」とほほ笑む。

森田さんのしめ縄は、JAいがふるさとの直売所「ひぞっこ」(伊賀市)で販売。丁寧な作りに引かれ、直接購入に訪れる人もいる。一般的な形のしめ縄より、馬やトンボという意匠を工夫したものに人気がある。
また、地元の諏訪神社のほか、伊賀市や名張市の神社に奉納。正月行事の重要な役割を果たす。

収穫したあゆみもちを使って餅や赤飯などを販売する陽気庵を娘の陽子さん(54)が2017年にオープンしたことも森田さんの一層の励みになっている。
諏訪の豊かな土と美しい水に育まれたもち米は、味わいが格別。赤飯に使う小豆も森田さんの畑で取れた良質なものを使う。
しめ縄の作り手の後継者を育てたいと、地区の文化祭で講習会を開く森田さん。「元気なうちに、少しでも活動していきたい。若い人が受け継いでいってくれるとうれしい」と話す。

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