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農業共済新聞

ブドウ根域制限栽培 おいしさ届けたい【ネットワーク東海10月2週号】

2021-10-13

 「農業に欠かせないのは太陽。その太陽がポカポカと照らすイメージでひなた家と名付けました」と屋号について説明する、松阪市八重田町のひなた家代表・佐久間栄造さん(44)。ブドウ10㌃と、シイタケを年間9千床栽培している。

 佐久間さんが就農したのは大学卒業後すぐ。大学で農学部だったことや周りの友人が就農する人ばかりだったことから、自分も会社員になるイメージが湧かなかったという。



↑ブドウの出来を見る佐久間さん

 実家が農家ではないため、ゼロからのスタート。天候に左右されることがない作物を考えた結果、シイタケに行き着いた。しかし、実際にシイタケを栽培してみると、湿度や外気温に左右されやすく、夏の間は栽培に適していないことが分かった。


↑佐久間さんと手伝いをする佐久間さんの子どもたち

 そこで夏の間に栽培できる作物で、自分が好きな食べ物がないかと考えたとき、ブドウが頭に浮かんだという。しかし、知り合いの農家に相談したところ「天候に最も左右される果物で、上手に作るのは難しいからやめた方がいい」と。インターネットで調べると、肥培管理にしてもアバウトな情報しかなく、諦めようとした時に普及指導員から「根域制限栽培なら初心者でも上手に栽培することができる」とアドバイスを受け、ブドウ栽培に踏み切った。

 根域制限栽培は根域を自分で決められることから、肥培管理が数値化しやすく果実品質や糖度が高めやすい。「もっと詳しく根域制限栽培について知るため、購入した本の著者に会いに家族で広島まで行きました。その時に試食させてもらった『シャインマスカット』が衝撃的なおいしさで、ブドウを栽培するなら絶対にシャインマスカットも栽培すると決めました」と当時を振り返る。


↑収穫を迎えたシャインマスカット

 ブドウを始めた初年度は名前を知ってもらうため、地元の新聞社やケーブルテレビに取材を依頼したが、口コミで徐々に広まり、収穫期に入ると、すぐに販売の予約がいっぱいに。現在は、電話予約だけの対応だという。

 今後は栽培面積を30㌃まで拡大してもっと多くの人にブドウを届けたいと意欲をみせる。

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