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農業共済新聞

若い農家を増やしたい【ネットワーク東海6月2週号】

2021-06-08

 「少人数で効率良く生産性を上げ、農業の収益をアップさせていきたい」と話すのは、名張市赤目町柏原の有限会社手づくり農園の伊藤英次代表取締役(50)。若手農業者の育成にも尽力している。


↑ケールの葉を一枚ずつ丁寧に収穫する伊藤代表

 有限会社手づくり農園は1993年9月に事業が始まった。現在は、主に野菜を約370㌃栽培している。中でも青汁の原料となるケールは事業開始から栽培し、収量は年間約60㌧。春に収穫のピークを迎え、自社で青汁に加工して販売する。

 手づくり農園のケールは、有機JASの認定を取得。栄養素が豊富で、生活習慣病などの予防が期待できる。


↑収穫時期を迎えるケール。下の葉から順に一枚一枚収穫する。

 他にも表皮が赤く、もちもちした食感が特徴のジャガイモ「グラウンドペチカ」やブロッコリー、トマトなどを栽培している。おいしく品質が良い野菜を多くの消費者に届けるため、栽培や保存に工夫を凝らす。

 ケールは元々、伊藤代表の両親が名張市の農家と一緒に栽培を始めた。当時40戸以上の栽培者がいたが、高齢化が進み、現在では2戸まで減少した。伊藤代表は「農業は“きつい”“汚い””もうからない“というマイナスイメージを持つ人が多く、若い世代が就農する壁になっている」と話す。

 そんな中「農業を志す若い世代を増やしたい」という思いから、芋掘り体験イベントを開催したり、就農を希望する若い世代を雇用したりすることで、農業ならではのやりがいを伝えようと試みている。「自分たちが一から栽培したものを、食べた人が『おいしい』と言ってくれるとうれしい。その喜びを若い世代にも感じてもらえれば」と話す。

 収穫した芋を使って、農園で働く若いメンバーと一緒に焼き芋の屋台を地元マルシェやイベントに出店し販売している。「焼き芋はどの世代にも需要がある。その場で食べたお客さんから『おいしい』と言っていただける。すごくやりがいを感じる」と笑顔で話す伊藤代表。

 消費者の目に留まるように、栽培作物を紹介するイラストや、商品のパッケージのデザインにも若いメンバーたちのアイデアや感性を取り入れている。今後はさまざまな工夫をすることで、農業のマイナスイメージを払拭し、収入面でも次の世代が安心して就農できるように取り組んでいくという。 

 予定していたイベントが、中止になるなどコロナ禍の影響は、手づくり農園も例外ではない。伊藤代表は「農業の魅力を次の世代へ発信していきたい」と話している。

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