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農業共済新聞

中山間の水稲種子生産を効率化【ネットワーク東海1月1週号】

2021-01-04

 県では、中山間地を中心に水稲種子を生産。毎年安定した収量と品質が求められるため、手間のかかる厳格な栽培管理が求められる。生産現場では労力負担や後継者不足の問題を抱えており、技術革新が期待される。

 そこで、三重県農業研究所の伊賀農業研究室では、2019年度から全国で展開している「スマート農業実証プロジェクト」で、生産効率の改善に向けた現地試験に取り組む。

 小区画圃場が点在する中山間地は、水管理やリスク分散のしやすさから種子生産に適す。しかし、精密な管理が必要となることから生産効率は悪いという。担当する同研究室の中山幸則主幹研究員兼伊賀農業研究課長は、「以前から、手作業の除草などをもっと楽にできないかと考えていた」と話す。

 「直進アシストシステム」による田植えや機械除草は、収穫時などに圃場に落ちたもみが翌年に生育してしまう「漏生イネ」の除草作業を軽労化する。機械除草による稲株の損傷が少なく、手取り除草だけと比べて作業時間を3~4割軽減する。

 「ラジコン除草機」は、傾斜地などの除草作業を軽労化。急斜面に立ち入らず、安全で効率的な除草が可能だ。いずれもまだ検証段階で軽労化は見込めるが、適応条件やコスト面で課題は多い。

 最も普及が期待されるのは「小型無人機(ドローン)」での防除。自動飛行で薬剤散布時間は10㌃約50秒で、防除作業を大幅に短縮・軽労化できる。一人で持ち運ぶことができ、各防除適期に手軽に使用できる点も魅力だ。


↑ドローンによる病害虫防除作業。普及に期待がかかる。

 中山主幹研究員は「いろいろ試しているが、すぐに普及できる技術は少ない。ドローンのように多くの農業者が手軽に活用できるよう、可能性を探っていきたい」と話す。

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