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農業共済新聞

1年前に新規就農 笑顔になるイチゴを 【ネットワーク東海2月4週号】

2020-02-28

「人を笑顔にできるようなイチゴを作りたい」と話すのは、1年前に新規就農した大紀町野原のSmile Santa代表上村悟司(さとし)さん(32)。地元で農業の可能性を広げ、高齢者の方でも働ける場所を提供したいと、妻の由紀(ゆき)さん、母の美(み)千代(ちよ)さんと3人で「かおり野」の栽培に取り組んでいる。

上から 悟司(さとし)さん(32)、優心(こころ)くん(8)、優羽(ゆう)ちゃん(9)、優宝(たから)くん(5)


「パパのイチゴが一番おいしいと喜ぶ子供達の姿が一番のやりがいです」と話す悟司さん。就農前は単身赴任だったが、由紀さんが体調を崩したため、自宅から通勤可能な店舗へ異動となった。空いた時間に家庭菜園をしたところ、作った野菜を食べておいしいと喜ぶ子供たちを見て、農業を仕事にしたいと思うようになった。

 イチゴを栽培しようと思ったのは、みんなを幸せな笑顔にできるからだという。
 玉城町のイチゴ農家である岩崎稔(みのる)さんの下で1年間研修。苗を作る作業から、摘果、農薬の散布法、株の状態の見方まで教わった。

就農にあたり、岩崎さんから苗100本を譲り受けたという。現在は7千株を4連棟ハウス約10㌃で栽培している。

1年目で、1粒100㌘のイチゴを作れるようになり、岩崎さんに褒められたことが自信に繋がったという悟司さん。今年はハウス10㌃を増やす予定だ。
「指導は厳しかったですが、岩崎さんの人柄に惹かれ、今では師匠と呼び、家族ぐるみの付き合いをさせてもらっています」と話す。

 一番苦労したことは、大紀町でのまとまった農地の確保。地元でイチゴを栽培したいという気持ちが強く、時間も費用もかかったが、友人に手伝ってもらい山林を伐採し、整地した。

農地は湿気が少なく、イチゴの大敵である炭疽病が発生しにくい。この利点を活かし、なるべく農薬を使わずに病虫害を防ぐため、粘着補虫資材を使う。コンピューターでイチゴの成長に適した温度と湿度、水分量の管理を行い、手間と愛情を惜しまずに栽培する。

 接客が好きだという悟司さんは、1日3組限定のイチゴ狩りを12月から翌年5月末ごろまで実施。また、由紀さん考案の練乳とチョコの掛け放題は口コミと会員制交流サイト(SNS)で広がり、好評だという。

 「就農した当初は成育不良や病気など、不安でいっぱいでした。今は順調に育つイチゴを見て少しずつ自信もついてきました」と悟司さん。「2年後には『章姫』、できれば『淡雪』も栽培したいです。将来は野菜やバラも栽培して、直売や6次産業も視野に入れながら、地元の農業を発展させたいですね」と笑顔で話す。

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