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農業共済新聞

最適な生育環境に【ネットワーク東海1月特集号】

2020-01-08

松阪市の「うれし野アグリ株式会社」では、ハウス約3・2㌶で「房どりミニトマト」を栽培している。房どりは長い鮮度や見映えの良さが魅力だが、実る向きや大きさに均等な形状が求められ、高度な栽培技術が必要だ。

 うれし野アグリでは、隣接する製油工場からの排熱と間伐材から成る木質バイオマスの蒸気を利用し、ハウス内の暖房に使用している。

 ハウスは農業先進国のオランダ型で、高軒高が特徴だ。光量の確保を徹底。発光ダイオード(LED)照明設備の規模も国内有数だという。

 複合環境制御システムの活用で、ハウス内の日照状況や二酸化炭素(CO2)濃度、温度、湿度を「見える化」している。天窓の開閉や水・肥料の供給を自動で行い、光合成量を最大化することで、ミニトマトの生育に最適な環境を保つ。ハウス内環境とエネルギーの安定的な維持が、高品質で多収を可能にしている。

 また、栽培管理者が面で見る環境データと、作業者が点で見る植物状態を分析し、生育状況を細かく把握。データ蓄積は生産性の向上だけでなく、勘や経験の可視化、作業の標準化につながる。

 栽培管理を担当する染川大輔さん(34)は「海外の農業先進国から吸収できる技術は、まだまだある」と話す。しかし、高温多湿で梅雨がある日本の気候は特徴的であるため、「ただ技術や方法をまねるだけではうまくいかない。土地ごとの特性を理解した上で、応用することが重要」と強調する。

房の上からだんだんを色づきます」と話す染川さん


 うれし野アグリは「農業をもっとおもしろく」をモットーに、日本の新しい農業の先例として、今後も挑戦を続ける。

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