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農業共済新聞

環境と人に優しい農法で【ネットワーク東海5月4週号】

2019-05-31

アボカドの苗の前で伊藤夫婦


「自然を知るほど分からないことが増える。毎日が勉強」と話すのは熊野市の伊藤ティロさん(37)・恵理香さん(35)夫妻。畑約50アールで、アボカドを中心に野菜や果物を栽培している。

趣味のロードバイクを通じて熊野市を知ったティロさん。温暖な気候がアボカドに適していると考えた。昨年4月、市内の沿岸部に位置する波田須町に移住し、農業を始めた。

ティロさんはドイツ出身。恵理香さんがドイツに留学した際に働いていた日本食店で知り合った。
 就農のきっかけは、環境にも人にも優しい自然農法を知ったこと。落ち葉などにより土壌の微生物が回復し、森に近い環境をつくる。
 まずは和歌山県橋本市の橋本自然農苑で1年間の研修。そこで農薬や肥料を使わない自然農法の技術を学んだ。「アボカドはこの農法に向いている」とティロさんは話す。

就農1年目の昨年は、相次ぐ台風の襲来や獣害に悩まされた。また、梅雨の時期には幼木が根腐れをおこすなど、思いどおりにいかない事が多かった。
 そこで、多雨によるグライ化(土壌中の酸素が欠乏し、鉄分が還元されること)と養分の流亡が進んでいた土壌を改良。竹炭を使い排水性を高め、養分を蓄えられるよう工夫した。周囲には金網を張り獣害対策も講じている。

今後は森に近い環境を目指し、植樹も行う。「アボカドは直射日光に弱い。木漏れ日の中で栽培できれば」と二人は話す。
 いずれは「ぞんね自然農(ゾンネ=ドイツ語で太陽)」として販売を行う予定だ。

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