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農業共済新聞

〝かっこいい農業″を【ネットワーク東海2月4週号】

2019-02-27

「本年麦の生育は遅れ気味だが、この程度なら問題ない」と生育を確認する古村代表


 木曽岬町にある「有限会社木曽岬農業センター」の古村精康代表(54)は、田畑の作業受託を増やすとともに、最先端技術を活用した営農に取り組む。農業の大規模化と効率化を進め、〝かっこいい農業〟を目指している。

 古村代表は木曽岬町で江戸時代から続く農家の9代目。父親から代表を引き継ぎ5年目となる。伊勢湾台風を機に早場米が主流になった木曽岬町では、父親がいち早く農地を請け負うようになった。
 10代の頃、研修先だった米国で農業を肌で感じた古村代表は、〝かっこいい農業〟を目指す強い決意を持ったという。
 現在、目標に向けて流れを加速し、作業する田畑は愛知県にも及ぶ。面積は全受託が155㌶、一部受託が延べ350㌶。最新鋭の大型機材を駆使し、米・麦・大豆などを作付け、年間合計530㌧を収穫する。

大型モニターで作業の進捗状況を確認する古村代表


 同社では、最新の農業技術を導入した効率的な生産管理を行っている。古村代表が注目したのが農業機械に最先端技術とICT(情報通信技術)を融合させたシステムの活用。インターネットの地図情報を活用し圃場や作業の管理を行う。
 従業員のスマートフォンに、管理している農地を地図上に表示させ、会社のパソコンから一日の作業指示を出す。農産物の種類や作業ごとに農地を色分けし、パソコン上で従業員の作業状況や位置などを把握して、スマホで情報を共有する。 

   
 以前は紙の地図を使っていたため、作業を実施する圃場を隣接の圃場と間違えて作業の重複が発生。現在は、圃場の位置や作業の進み具合をスマホで確認できるため、重複作業の防止につながった。次の作業圃場の場所も容易に分かるため、移動効率が向上。
 古村代表は「作業記録や品質・収量のデータを管理し、毎年蓄積できるため、今後の作業に生かせる。この投資は当然必要で、それ以上のメリットがある」と強調する。

 2017年には地域社会の発展に貢献し最先端農業の実践が評価され日本農業賞の大賞に輝いた。また、労働条件に配慮した取り組みを行っており、就農者の定着率の高さにも表れている。若者を雇用し、給与体系を整備した他、社会保険に加入。安心して働ける環境を整えている。
 作業機械は全てキャビン付で冷暖房を完備。快適な環境の中、ゆとりを持った作業が可能だ。ゆとりこそが、農作業への安全につながり、安全・安心なおいしい米作りができる。

 地域では農家の高齢化が進み、耕作放棄地も増えてきている。そんな土地を解消していくには、これからは若い力が必要であると考える古村代表。「安心して働ける環境を整え、農業が若者に人気の職業になっていくことが夢」と笑顔で話す。

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