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農業共済新聞

水稲、野菜、農産物加工―移住の成功モデルに【ネットワーク東海9月4週号】

2018-09-26

栽培圃場でシロウリを手に横田さん


 人口減少に悩む自治体が少なくない中、伊賀市では移住希望者への支援制度が評価され、移住する世帯が右肩上がりに増加している。

 伊賀市島ヶ原在住の横田正和さん(45)は、2013年に東京から家族と共に移住。就農支援の研修後に新規就農し、現在水稲40㌃と野菜60㌃を栽培する。

 移住、就農のきっかけとなったのは、東日本大震災の際に食料品や水が店頭から消え、都会の生活の脆弱(ぜいじゃく)さを痛感したことと、何よりも食の安全に対する強い思いだった。

 今では伊賀の特産品「伊賀越漬」の原料となるシロウリの栽培は順調だが、就農した当時は経験値が少ないこともあり、野菜の栽培に苦心することが多かったという。

 また、妻の未佑さんと協力して伊賀米の米粉を使ったパイを製造・販売するなど6次化にも積極的に取り組む。

 米粉を使った手作り菓子は、小麦アレルギーの人にも食べてもらうことができ、JAいがふるさとの直売所「とれたて市ひぞっこ」や道の駅「お茶の京都みなみやましろ村」(京都府相楽郡)などで販売され、好評という。

 「理想は自給自足の生活」という横田さんは狩猟免許も取得。有害鳥獣の駆除だけではなく、今後は狩猟肉の自家消費も考えている。

 作物作りの難しさを感じながらも、「生産して収穫する喜びは大きい」と話す横田さん。農業を通じて「人間らしい暮らし」を実感しているという。

 「田舎だけど不便じゃない。都会にはない人情味があり、子供の教育にも適した環境」というのが、横田さんの伊賀に対する感想だ。移住相談会にも関わり、希望者の背中を押すことができるよう経営を安定させ、移住の成功モデルとなることを目標に掲げている。

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