NOSAI三重は「信頼のきずな」で農家・地域の未来を支える活動をしています。

  • 文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大

農業共済新聞

熱帯果樹で活気を【ネットワーク東海5月2週号】

2018-05-15

収穫間近のアテモヤ


 伊賀市南端の山間部にある霧生(きりゅう)。「霧生活性化協議会」では、その寒冷な気候と対照的な亜熱帯性果樹のアテモヤとパッションフルーツのハウス栽培を行っている

萩野代表


 協議会としての活動はまだ一年だが、意外性のある作物の栽培に地域ぐるみで取り組んでいることが注目されている。
 「木(気)になる森のアイスクリーム 伊賀のアテモヤ」、「美健長寿果丸(びけんちょうじゅがん)パッションフルーツ伊賀のくろまる」とユニークな名前。「見慣れない外見のフルーツは、かなりインパクトがある。そのインパクトこそが地域の活性化を図る鍵だ」と、協議会代表の萩野勝重(はぎのかつしげ)さん(76)は話す。

パッションフルーツの花


 長年地域の区長を務めた経験から、人口減少や高齢化といった問題に直面し、霧生をもっと元気にしたいという思いを抱いたという。これまでにも、こんにゃく作りやブルーベリー栽培など地域おこしに取り組んできたが、2017年に霧生活性化協議会として、アテモヤとパッションフルーツの栽培を始めた。

「奥伊賀」霧生にあるビニールハウス


 現在、約120世帯が住む霧生地区。協議会には会員25人が参加していて、地区内にある240㎡のビニールハウスの管理や作物の給水を当番制で行う。会員には霧生地区在住の方だけでなく、他の地区から参加している人もいる。手探りで始めたという熱帯果樹栽培の生育はおおむね順調。ハウス内の温度管理に、変色や斑点ができないようにと注意が欠かせないという。手作業に負う部分が多く手間はかかるが、萩野代表は「地域間の交流が楽しい。」と話す。

 アテモヤは中南米原産の「バンレイシ(釈迦頭(しゃかとう))」と「チェリモヤ」の交配で誕生した。バンレイシのブラジルでの呼び名「アテス(アテ)」と、チェリモヤの「モヤ」を合わせたのが「アテモヤ」の名前の由来。表皮はごつごつしているが、アイスクリームやカスタードに例えられるほどソフトな食感で甘みが強く、栄養価は高いがカロリーは低めという。

収穫期を迎え赤紫に色づいたパッションフルーツ


 パッションフルーツは、「美健長寿果丸」のキャッチフレーズ通り、忍者の携帯食にすすめたいほど、ビタミンやβカロテンが豊富だという。熟した実はジューシーで、爽やかな酸味と香りが印象的だ。
 県立伊賀白鳳高等学校の生徒や、会員のアイデアを取り入れ、ゼリーやジャムなど加工品の商品化に向け取り組んでいる。霧生地区にあるリゾート施設など販路も確保し、協議会運営は順調に進んでいる。 
 「今後、さらに収穫量を増やして経営を安定させたい」と萩野代表は話す。

ページトップ