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農業共済新聞

酒米作りで地域に活力 【ネットワーク東海10月1週号】

2016-10-05

 名張市の箕曲地域では、まちづくり委員会が伊勢志摩サミットで日本酒を提供した地元の蔵元(澤佐酒造)とコラボし、4年前から酒米作りを行っている。

澤佐酒造の澤滋久さん(51)

 「酒藏のある箕曲を、酒米づくりを通して農業の情報発信の場にしたい。そして、住む人が地元を再認識してもらいたい」との思いから伝統産業の酒造りを応援しようと、箕曲地域では地酒の醸造に必要な酒米作りに取り組んでいる。地元の蔵元と地域が連携して酒米作りを行っているところは全国的にも珍しく、増え続ける耕作放棄地の解消と米の消費拡大を目的に地元の農家が中心になって活動している。

 農産物に付加価値を付け、商品化して販売する6次産業化の取り組みは、地域の活性化や農業を通じた交流、若者の定住化対策につながることから、名張市も箕曲地域の取り組みに期待している。

 水田には、酒米の評価で上から2番目の特等米にランクされている三重県産の品種である「神の穂」を作付けし、醸造された酒を地域の「みのわ」と名付けている。種類はこれまで純米大吟醸だけであったが、昨年から耕作地を増やして新たに特別純米酒が加わり、今年から2銘柄を出荷している。大吟醸のフルーティーな香りとミルキーな味わいとともに、純米酒ならではの切れ味の良さが好評となっている。

2種類の「みのわ」。右が今年から販売の特別純米酒

 瓶のラベルのデザインは、名張市出身のイラストレーター・エッセイストの千秋育子さんが、天日干しの太陽に地域が生み出した力強さを表現したデザインとなっている。

 来年出荷する「みのわ」の稲刈りイベントが、9月10日に行われた。参加者は地元農家や住民だけでなく、一般参加者も募り、約70名のサポーターが作業を行った。刈り取った稲はうま味を出すため、はさ掛け作業による天日干しを行っている。作業後、昼食時には地元で収穫された農産物などが振る舞われ、地域やサポーターが収穫を祝い、酒米づくりを応援するプログラムとなっている。

 「今作業しているのは単なる酒米作りではなく、次世代の箕曲を担う人を育てるための人づくりです。最大の目標はここにあるります」と箕曲地域づくり委員会会長の上嶋道弘さん(69)は力強く話す。

 ▽問い合わせ先=箕曲地域づくり委員会(TEL0595・63・0453)

参加者全員での刈り取り作業

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