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農業共済新聞

よりよい肉質を追求 【ネットワーク東海8月4週号】

2016-08-31

 津市白山町にある株式会社堀坂の「堀坂牧場」では、独自配合の飼料や天然水を使用して松阪牛を肥育している。また農場HACCPの認証を受けるなど、徹底した衛生管理による品質の高い牛肉を生産している。

1~2頭ずつ管理しているためゆったりとしている

 堀坂牧場では松阪牛を約1600頭飼育しており、年間約700頭を出荷している。牛舎では2頭ずつ肥育・管理する構造となっており、ゆったりとした空間で、ストレスがかからず快適に過ごせるように工夫している。肥育期間は長く、一般的に生後28カ月程度で出荷するところ、34から40カ月かけて肥育する。そうすることでサシの入り具合や肉質が良くなるという。

 飼料には納豆菌を配合することで、牛の体調を整え、ストレス軽減につなげている。また腸内環境が整えられることで、牛舎内の臭気対策にも効果を発揮している。アルカリ性の天然水を使用することも、内部からのストレス軽減に効果がある。天然水は、最深約240㍍からくみ上げており、毎日pHのチェックは欠かさない。

HACCPチームのメンバーら(右端奥が専務の堀坂賢慈さん)

 衛生管理は徹底しており、2016年6月24日に農場HACCPの認証を受けた。以前は社員各々のレベルに差があり、共通の目的意識を持つことができていなかったため、代表取締役の堀坂剛さん(39)は経営をする上で限界を感じていたという。そんな中、同認証を知り、専務取締役の堀坂賢慈さん(36)を中心にチームを結成。認証に向けた取り組みを始めた。「HACCPという同じ目標が出来たことで、社員の姿勢が目に見えて変わった。コミュニケーションも増え、共通の目的意識を持つことができたので、業績アップにもつながった」と剛さんと賢慈さんは話す。

 認証後はデータを1頭ずつ残してあることもあり、問題が発生した場合も追跡がしやすくなっている。

 全国で同認証は、75農場(うち13農場が肉用牛)が取得しているが、消費者や取引先などにはまだまだ知名度が低く、説明にも苦労することがあるという。「安全・安心を追求するなら絶対必要。日本は海外と比べて知名度が低いので、HACCPについて広く知ってもらうことも必要」と剛さんは話す。

 今後の目標は規模の拡大と、衛生管理のさらなる追求だ。「認証されて終わりではないので、継続していけるように努めたい。また海外への輸出経験から、国産牛肉は精肉技術も高く、多彩な調理法のある日本で食べてほしいと思った。今後は国際規格の取得なども視野に入れ、海外から日本の牛肉を食べに来てもらえるようにしたい」と剛さんは話す。

牛舎内の臭気はほとんど感じられない

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