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農業共済新聞

地域農業を支える 【ネットワーク東海8月1週号】

2015-08-03

 鈴鹿市下大久保町に事務所を構える「農事組合法人クマダ」。久間田地区内だけでなく近隣地域からの作業委託も引受けて水稲・麦・大豆を生産するほか、加工販売も行っている。今回、農事組合法人クマダの組合長・河北善樹さん(66)に話を聞いた。

加工したあられを持つ組合のスタッフ

 久間田地区では、個々の小規模営農で進めるよりも組織化して大規模化を目指すという考えのもと、1982年に「久間田営農組合」を設立。その後、97年10月16日に「農事組合法人クマダ」となり、翌98年1月から本格的に活動を開始した。現在、水稲・麦・大豆をそれぞれ約50㌶作付けしており、毎年5㌶ほど引受面積が増えている。2015年度からは家畜農家から需要のある、飼料米やWCS(ホールクロップサイレージ)を作り始めた。

 クマダでは安定した収量を確保するために、引き受けている地区全体を4つに分割してブロックローテーションを行っている。また、麦と大豆の間の期間に2週間ほど田んぼに水を張ることで雑草の発生を抑えている。

 収穫したもち米や大豆はそのまま出荷するだけでなく、あられやみそに加工して販売もしている。加工品を作るようになったきっかけは、餅をついてほしいと地元の方からの要望があり、餅をつくなら「あられ」も一緒に作ろうとなった。加工品は市内のスーパーマーケットやファーマーズマーケットで販売されているが、身近な人に食べてもらいたいとの思いから、直売所での対面販売を中心としている。

熟成中の味噌

 現在の課題について河北さんは「獣害が多い地域のため、電柵で対策しようにも耕作者だけの判断では設置することができず、なかなか対策が進まない。また、加工品を作るための材料がすべて自作した物に限定されるという農事組合法人ならではの難しさもある。さらに、みそは嗜好品なので好き嫌いが分かれるため、ファンを増やしていくのが課題」と話す。他にも引受面積は年々増えているが、職員が増えず人手が足りないこと、施設の老朽化が進んでいることなど、一筋縄ではいかない現状がある。

 今後の展望について河北さんは「加工品については、まだ地元でのPRが不足していると感じるので地元の人を中心に自分たちの手で販売していきたいと考えている。新商品の開発や新しい品種の作付けも検討している。人手不足を解決するために組織改革も視野に入れている」と力強く話す。

▽問い合わせ=農事組合法人クマダ(℡059‐374‐3441)

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