NOSAI三重は「信頼のきずな」で農家・地域の未来を支える活動をしています。

  • 文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大

農業共済新聞

強い粘りと濃厚な味 【ネットワーク東海3月1週号】

2015-03-09

 「見た目はごついが味は抜群。『伊勢の横輪いも』を食べてみてください」と話すのは、伊勢市横輪町活性化委員会会長の上田和夫さん(62)。

「地域の魅力を発信するには住民全体の協力が不可欠です」と話す上田さん

 平家ゆかりの里である横輪町は、大きな花弁が特徴の横輪桜や、この地域特有の強風を防ぐ石垣など日本の原風景が残る山あいの里。近年高齢化が進む中、町の活性化へ向け住民一丸となり取り組んでいるのが地域の特産品であるヤマイモの一種「横輪いも」の栽培と販売だ。

 横輪いもの特長は、つきたての餅のような強い粘りと濃厚な味。横輪町の硬い土壌が他の山芋とは違うギュッと身の詰まった芋を育てている。

 以前から自家消費用として栽培されていた横輪いもだが、このおいしさを全国の人に知ってもらいたいとの思いから、2013年に「伊勢の横輪いも推進協議会」を設立、同協議会には行政や大手スーパーも参画し地域の活性化を後押ししている。翌年には「伊勢の横輪いも」のブランドで商標登録を取得し他商品との差別化を図っている。

「伊勢の横輪いも」を手にする風輪のスタッフ

 横輪町の特産品直売所「郷の惠 風鈴」では、横輪いものとろろをかけた伊勢うどんを提供しているが、とろりとした食感は若い人にも好評だ。

 知名度も上がり、この地域ブランドを育てようという気運が高まる中で今後の課題は量産体制の確立。自家消費用として栽培されていた経緯もあり、貯蔵方法や生産技術に課題が多いと上田さんは話す。「いろいろな貯蔵方法を試しましたが、収穫後にいったん、温度30度、湿度90%で蒸した状態にしてから保存すると長持ちすることがわかってきました。でもこの作業が大変でね」と笑う。

 生産規模についても拡大を目指している。現在15戸の農家で約30㌃を作付し、約1600㌔の芋を収穫しているが「今後は農地を集積して横輪町を含む沼木地区全体で横輪いもを栽培したい。そしてこの芋の魅力を全国へ広め、地域の活性化につなげたい」と上田さんは話してくれた。

風輪の伊勢うどん

ページトップ