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農業共済新聞

地域をもっと元気に 【ネットワーク東海8月4週号】

2014-08-27

 尾鷲市向井地区の農事生産塾「向井の里」(黒俊人理事長=67歳・会員22~23人)では、かかし作りコンテストや、珍しい唐辛子作り、特産品を活かした商品開発など、様々な活動に取り組んでいる。

 世界遺産熊野古道の中でも有数の難所、八鬼山峠のふもと(北側)に位置する同地区は斜面も多く、水田の多くも棚田だ。同塾は2007年、地元に耕作放棄地が広がる状況を憂い、結成された。

 取り組みの一つとして「向井かかし作りコンテスト」がある。これは昔ながらの棚田の風景を手作りかかしで彩り、向井に足を運んでもらおうという試み。毎年7月に開催され、参加者には、地元農家提供の新米「コシヒカリ」が贈られる。

完成したかかしを設置する参加者

 「小学生の発想がユニーク。毎年の流行りが反映されたりして面白いですよ」と黒理事長。

 また同塾が現在力をいれているのが、尾鷲市特産の唐辛子だ。これは地元の各家庭で昔から栽培されていたもので「とんがらし」と呼ばれていたが、数年前、現在の尾鷲市長が、形が虎の尾っぽに似ていることから、「虎の尾」と名付けた。刺身につけるわさびの替わりに使うのが伝統的な地元の食べ方。市内スーパーや産直施設などで購入できる。

 地域の歴史や文化を反映した素材として07年に三重県のバイオトレジャーに選定され、向井の里おこし活動の一端を担っている。

 収穫期は夏場から11月頃までと長く、獣害にもあいにくく比較的作りやすいことから、会員の多くが栽培に取り組んでいる。強い辛みと香りが特徴で辛党にはたまらない。「細かく刻んでわさび替わりにはもちろん、味噌汁やパスタにも。私は焼いて地味噌をつけて食べるのが好きですね」と黒理事長は笑顔で教えてくれた。

トウガラシ「虎の尾」を収穫する黒理事長

 また、尾鷲特産の甘夏と「虎の尾」を使用したこだわりの調味料「尾鷲 生とうがらし」や、虎の尾を利かせた「ピリ辛真鯛みそ」、最近では、市長考案「虎の尾飴」など個性的な商品が生み出されており、地元の企業も虎の尾を活かした商品作りに積極的に関わっている。

 秋には休耕地活用でサツマイモの収穫も控えており、県の農商工等連携事業として地元企業と共同で開発された「塩けんぴ」の原料として毎年出荷される。

 「私たちの活動を通じて地元に休耕地が増えないよう頑張っていきたいです」と黒理事長は話す。

 ▽問い合わせ先=黒俊人理事長 電話0597・22・3721

「ピリ辛真鯛みそ」㊧と「尾鷲生とうがらし」

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