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農業共済新聞

国産にこだわり、養蚕から染織まで 【ネットワーク東海8月2週号】

2014-08-06

 「三重県は明治から養蚕が盛んで繭も良く輸出優等糸を産出する製糸工場も多かったのに、今ではあまり関心がないようで、もったいない」と話す福田いくよさん。津市美杉町川上で夫の光宏さんと二人で、桑を植え、養蚕を行い、生糸をとって染色し、機織りをする。

約3万頭の蚕を育てる福田さん夫妻

 いくよさんは、京都の専門学校で織物を学び、国内外の手織物を研究するとともに日本古来の機織の技術を身に着け、蚕を飼って繭から糸を取り、絹糸を自然の植物染料で染め、日本各地に古くから伝わる地機と呼ばれる木製の手織機で絹糸を織る。

 絹糸は生産者がどんどん少なくなり国産のいいものが手に入らなくなった危機感から、廃業した養蚕農家を訪ね往時の養蚕の実際について聞き取り調査を行い、また蚕具や繰糸機を譲り受けて、蚕のタネ(卵)を孵化させて自然環境に準じた自然育で毎年5月~9月半ば頃まで、約3万頭を手間暇かけ育てるようになった。 

 養蚕は三重県では途絶えて久しかったので、最初は一つ一つ手探りの状態で始めたのだという。津市美杉川上は水がよく染織に最適だったこともあり2006年に工房を開設した。

 「養蚕・製糸・染色・機織りの全部を行うので忙しい毎日です。国産の絹を取り巻く状況は厳しいけれども、わたしたちが作ったものから、絹の良さを身近に感じて、日本の絹を大切に未来へ受け継いでいってもらえば、とてもうれしい」と福田さん夫婦は話す。

 ▽連絡先=まちかど博物館・山村生活ぎゃらりぃー 電話059-261-4586

桑の葉を食べる蚕

  

生糸と作品

 

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