農業共済新聞

生態系に配慮した米作り 「生物保全」前面にブランド化へ 【ネットワーク東海1月3週号】

2012-01-24

商品化した日本酒とあられを持つ伊藤代表

 「地域の自然環境を守りながら農産物を収穫し、地産地消に取り組んでいます」と話すのは、桑名市の農事組合法人かれがわ営農組合(会員54人)・伊藤正文代表(58歳)。かれがわ営農組合では、水田にいる生物の多様性など、環境に配慮した米作りを行い、加工や直売で地産地消を目指している。

 10年前、同市嘉例川地区では農業集落排水整備事業と同時に、県営ほ場整備事業を実施した。その後、集落営農の設立に取組み、2010年から同法人として運営。約20㌶を耕作し、「コシヒカリ」をはじめ、もち米・酒米などを栽培する。環境にやさしい有機質肥料に、もみ殻を混ぜたもみ殻発酵堆肥を使用し、有機栽培に力を入れている。

 同地区では、希少生物である「ヒメタイコウチ」(桑名市指定天然記念物)および「ホトケドジョウ」の生息が確認されたことから、保全区域を設定。改良区・自治会・営農組合と非農業者が「かれがわふるさと活動隊」を結成し、生態系の保全に取り組んでいる。その結果「ホトケドジョウ」や「フナ」が増加した他、新たにホタルも見られるようになった。

 また、同営農組合は農薬の使用回数や化学肥料を減らした特別栽培米を生産し、日本酒(地元の酒造会社と連携)とあられを商品化して、地元のJAで販売。毎年1月から3月ごろまで販売する日本酒(生酒)は、好評で1月末に完売するほどだ。

 伊藤代表は「生物保全をアピールした嘉例川ブランド米の販売を検討しています。また組合の取り組みを理解してもらうため、地域住民参加型のイベントを開催したい」と意欲的に話している。

昔ながらの懐かしい味に仕上げた商品のあられ

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